判付き料

判付き料とは、遺産分割協議書に合意の署名押印をもらうために支払う手数料のようなものです。
遺産分割は相続人全員の合意で成立するため、原則全ての署名押印が必要です。

相続人が多くなったり、相続人の中に少しでも自分が有利な条件になるようにとか、少しでも相続分が多くなる
ようにとか自分本意な考え方でなかなか分割協議纏まらないのです。
又、相続人は納得していても配偶者が納得しないため同意に至らない場合も多くあります。

又、近年は親戚づきあいも疎遠になり、相続人同士の顔も知らないと聞きます。3代の数次相続になりますと
相続人も20人・30人は普通です。時には、50人〜60人という場合もあります。
相続人が代表で全ての相続人をまとめ上げるには相当無理が生じます。近頃は、母屋親戚の意識も希薄となり
署名押印をもらうにも一苦労する場合もあります。
古より、兄弟は他人の始まりといいますが・・・・
『判付き料の相場はいくらくらいですか?』と聞かれるときがあります。
 『相場はありませんが、軽微な場合は謝礼として金一封程度は必要です』と答えます。
 1万円・2万円程度から場合によっては50万円出したとかも聞きます。
 面識のない相続人ならいざ知らず、日頃から親戚づきあいはきちんとして良好な関係を創っておくことが
 肝要かと思います。

判付き料でけりの付かない場合も有ります。そんな場合、妥協点を見つけ、相続財産を独り占めするのではなく、
相続人にも分割するのが良い方法だと思います。